使用説明書RICOH IM CW2200H/CW2200/CW1200H/CW1200

RTIFFエミュレーションのトラブルシューティング

エラーメッセージ

印刷するデータや印刷オプションの指定などに問題があってエラーが発生したときは、エラーメッセージを印刷すると内容を確認できます。

RTIFF 特有のエラーには、警告エラーと致命的エラーがあります。

警告エラーのときは、操作部にエラーメッセージが表示されます。

警告エラー

エラーメッセージ

原因

動作

99:ワーニング

  • 印刷条件や印刷オプションの設定が正しくありません。*1

  • 印刷するデータに無視できる程度の不適切な記述があります。

エラーが発生した原因が無視され、印刷処理が続行されます。

*1 印刷オプション名が不適切なときに警告エラーが発生します。印刷オプションのpjl、qty、imagedirection、usercodeは、指定値が不適切でも警告エラーは表示されません。

致命的エラー

原因

動作

  • 印刷するデータの容量が大きすぎます。

  • 印刷するデータに無視できない程度の不適切な記述があります。

印刷するデータの受信処理が中断され、受信済みのデータは破棄されます。

描画中のページの内容は、エラーの原因や発生状況により、印刷または破棄されます。

警告エラーは、[プリンター設定]の[システム設定]で[エラー表示設定]が[簡易表示]に設定されていると表示されません。

[エラー表示設定]については、以下を参照してください。

システム設定(プリンター設定)

警告エラーのエラーメッセージは、以下のいずれかの操作によって表示されなくなります。

  • エラーメッセージを印刷する

  • 別のエミュレーションに切り替える

  • 別のデータを送信する

エラーの原因が特定できないときは、エラーメッセージを印刷することで、より詳細なエラーの内容が確認できます。

補足

エラーメッセージの印刷方法

エラーメッセージを印刷することで、操作部に表示されるメッセージよりも詳しいエラーの内容が確認できます。印刷できるエラーメッセージは、RTIFFエミュレーションに切り替えたあとに発生した警告エラー、および致命的エラーです。いずれも発生していないときは印刷されません。

エラーメッセージを印刷するには以下の方法があります。

すでに送信したデータのエラーメッセージを印刷する

  • 操作部で[プリンター設定]の画面を表示し、[テスト印刷]から印刷条件リストを印刷します。

  • サマリー印刷指定コマンドで印刷条件リストを印刷します。

「99:ワーニング」または「99:データエラー」が表示されているときに印刷条件リストを印刷すると、印刷条件リストに続いてエラーメッセージの詳細が印刷されます。

これから送信するデータのエラーメッセージを印刷する

  • 印刷条件の「エラー印刷」を「する」に設定してから、エラーが発生するデータを送信します。

  • 印刷オプションのerrorprintを指定して、エラーが発生するデータを送信します。

補足

  • エラーメッセージを印刷するとエラーの履歴は消去されます。

  • 印刷条件や印刷オプションで、エラー印刷をしない設定から、エラー印刷をする設定に変更すると、その次に印刷するデータが正常なときでも、エラーの履歴が機器に残っている場合にはエラーメッセージが印刷されます。

  • エラーメッセージを印刷しなくても、機器の電源をOFFにしたり、エミュレーションを切り替えたりしてRTIFFエミュレーションが終了すると、エラーの履歴が消去されます。誤って消去してしまったときは、エラーが発生するデータをもう一度送信してください。

  • エラーメッセージは、システム設定リストやエラー履歴に印刷されることがあります。システム設定リストやエラー履歴については、以下を参照してください。

  • テスト印刷

エラーメッセージの形式と意味

エラーメッセージは、次の形式で印刷されます。

番号 RTF: 種類: エラーメッセージ

  • 「番号」は、6桁の数字で、RTIFFエミュレーションの起動以降に発生したエラーの連続番号です。

  • 「種類」に「Warning」と印刷されたときは警告エラーが発生したことを示します。

  • 「種類」に「Error」と印刷されたときは致命的エラーが発生したことを示します。

警告エラー

option: Invalid argument: XXX

印刷オプションのoptionに不適切な値が指定されました。

  • 印刷オプションを正しく指定して印刷してください。

option: Invalid value XXX. Cannot specify over max

印刷オプションのoptionに上限値maxより大きい値が指定されました。

  • 印刷オプションを正しく指定して印刷してください。

option: Invalid value XXX. Cannot specify under min

印刷オプションのoptionに下限値minより小さい値が指定されました。

  • 印刷オプションを正しく指定して印刷してください。

autopaper: too small allow size XXX

印刷オプションのautopaperの超過率に下限値より小さい値が指定されました。

  • 印刷オプションを正しく指定して印刷してください。

autopaper: XXX set N %

印刷オプションのautopaperの超過率に%以外の単位文字が指定されました。

  • 印刷オプションを正しく指定して印刷してください。

cannot specify value: option = value

印刷オプションのoptionに範囲外の値が指定されました。

  • 印刷オプションを正しく指定して印刷してください。

cannot specify value: autoreduce = value

印刷オプションのautoreduceに範囲外の値が設定されました。

  • 印刷オプションを正しく設定して印刷してください。

Invalid option option

不適切な印刷オプションが指定されました。

  • 印刷オプションを正しく指定して印刷してください。

mag(m) * xmag(xm) < mag min(min)

印刷条件や印刷オプションで決まる横方向の変倍率が下限値minより小さい値でした。

  • 変倍率にかかわる印刷条件や印刷オプションを正しく指定してください。

mag(m) * xmag(xm) > mag max(max)

印刷条件や印刷オプションで決まる横方向の変倍率が上限値maxより大きい値でした。

  • 変変倍率にかかわる印刷条件や印刷オプションを正しく指定してください。

mag(m) * ymag(ym) < mag min(min)

印刷条件や印刷オプションで決まる縦方向の変倍率が下限値minより小さい値でした。

  • 変倍率にかかわる印刷条件や印刷オプションを正しく指定してください。

mag(m) * ymag(ym) > mag max(max)

印刷条件や印刷オプションで決まる縦方向の変倍率が上限値maxより大きい値でした。

  • 変倍率にかかわる印刷条件や印刷オプションを正しく指定してください。

no disk space.diskbuffer not work

印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」に設定しているとき、または印刷オプションでdiskbufferを指定しているときに、ハードディスクのデータバッファ用の領域に空き容量がない(1MB未満)ため、ハードディスクが使用できませんでした。

  • 機器を再起動してください。それでもエラーが解消されないときは、ハードディスクが故障していることがあります。サービス実施店にお問い合わせください。

no resolution. tifffit not work

受信したTIFFデータ内に解像度情報を記述するタグがないため、印刷条件の「実サイズ変倍」または印刷オプションのtifffitが無効になりました。

  • TIFFデータを修正してください。

tiff: tiff_data_error

受信したTIFFデータ内に、サポートしていない形式や値、および不適切なタグ、ビットマップイメージの情報が含まれていました。

  • データを修正して、適切な情報を記述してください。

Using mag, xmag, ymag in panel setting

横または縦方向の変倍率が範囲外の値のため、印刷オプションの指定を無視し、印刷条件の変倍率だけ有効にしました。

  • 変倍率にかかわる印刷条件や印刷オプションを正しく指定してください。

command: Invalid parameter: XXX

受信したデータ内のコマンド(エミュレーション切り替えコマンド、サマリー印刷指定コマンド、印刷オプション指定コマンド)に指定したパラメーターが誤っています。

  • パラメーターを指定し直してください。

command: Invalid format: XXX

受信したデータ内のコマンド(エミュレーション切り替えコマンド、サマリー印刷指定コマンド、印刷オプション指定コマンド)の書式が誤っています。

  • 書式を確認し、コマンドを記述し直してください。

CALS: CALS_data_error

受信したCALSデータ内に、サポートしていない形式や値、および不適切なヘッダーレコード、ビットマップイメージの情報が含まれていました。

  • データを修正して、適切な情報を記述してください。

致命的エラー

BitsPerSample(n) of photometric(m) is not supported

受信したTIFFデータは、RTIFFエミュレーションが対応していない形式でした。

  • TIFFデータを修正してください。

CALS: No space

受信したCALSデータの処理に必要なメモリーの容量が不足しました。

  • データを修正してデータサイズを減らしてください。

CALS: No memory

受信したCALSデータの処理に必要なメモリーの容量が不足しました。

  • データを修正してデータサイズを減らしてください。

CALS: CALS_data_error

受信したCALSデータ内に、サポートしていない形式や値、および不適切なヘッダーレコード、ビットマップイメージの情報が含まれていました。

  • データを修正して、適切な情報を記述してください。

Cannot get color map

受信したTIFFデータ内にカラーマップの情報が記述されていませんでした。

  • TIFFデータを修正してください。

Cannot get image length

受信したTIFFデータ内にビットマップイメージの高さを表す情報が記述されていませんでした。

  • TIFFデータを修正してください。

Cannot get image width

受信したTIFFデータ内にビットマップイメージの幅を表す情報が記述されていませんでした。

  • TIFFデータを修正してください。

Invalid image length(l)

受信したTIFFデータ内のビットマップイメージの高さを表す値が不適切でした。

  • TIFFデータを修正してください。

Invalid image width(w)

受信したTIFFデータ内のビットマップイメージの幅を表す値が不適切でした。

  • TIFFデータを修正してください。

Out of memory

受信したTIFFデータの処理に必要なメモリーが不足しました。

  • データを修正してデータサイズを減らしてください。

  • 印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」に設定するか、印刷オプションのdiskbufferを指定して印刷してください。

Photometric(n) is not supported

受信したTIFFデータは、RTIFFエミュレーションが対応していない形式でした。

  • TIFFデータを修正してください。

Raster file size is too big

受信したTIFFデータのサイズが大きすぎて、処理用のメモリーが不足しました。

  • データを修正してデータサイズを減らしてください。

  • 印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」に設定するか、印刷オプションのdiskbufferを指定して印刷してください。

受信したTIFFデータは、RTIFFエミュレーションが対応していない形式(データ格納順序)でした。

  • TIFFデータを修正してください。

  • 印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」に設定するか、印刷オプションのdiskbufferを指定して印刷してください。

Raster file width is too big

受信したTIFFデータ内のビットマップイメージの幅が大きすぎて、処理できませんでした。

  • TIFFデータを修正して、イメージデータの幅を減らしてください。

Rest of lines will be ignored

エラーなどが発生したため、残りのデータを無視しました。

  • エラーの原因を解消してください。

SamplesPerPixel(n) of photometric(m) is not supported

受信したTIFFデータは、RTIFFエミュレーションが対応していない形式でした。

  • TIFFデータを修正してください。

tiff: No space

受信したTIFFデータの処理に必要なメモリーが不足しました。

  • データを修正してデータサイズを減らしてください。

  • 印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」に設定するか、印刷オプションのdiskbufferを指定して印刷してください。

tiff: No memory

受信したTIFFデータの処理に必要なメモリーが不足しました。

  • データを修正してデータサイズを減らしてください。

  • 印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」に設定するか、印刷オプションのdiskbufferを指定して印刷してください。

tiff: tiff_data_error

受信したTIFFデータ内に、サポートしていない形式や値、および不適切なタグ、ビットマップイメージの情報が含まれていました。

  • データを修正して、適切な情報を記述してください。

TIFF tiled image is not supported

受信したTIFFデータは、RTIFFエミュレーションが対応していない形式でした。

  • TIFFデータを修正してください。

思いどおりに印刷できないとき

TIFFデータ、またはCALSデータが縮小(または拡大)されて印刷される

機器の解像度とTIFFデータ、またはCALSデータの解像度が異なるために発生しています。

TIFFデータと同じ解像度を印刷条件や印刷オプションで設定してください。TIFFデータと同じ解像度が設定項目にないとき、または複数の解像度が混在するときは、印刷条件の「実サイズ変倍」を「する」に設定するか、または印刷オプションの「tifffit」を指定してください。

画像イメージが用紙の片端に寄って印刷される

以下のいずれかを指定してください。

  • 印刷条件の「印刷領域」を「最大」にする

  • 印刷オプションの「maxarea」を指定する

  • 印刷条件の「中央配置」を「する」にする

  • 印刷オプションの「center」を指定する

主に図面系データを印刷するときに設定、または指定することをお勧めします。

横長のTIFFデータ、またはCALSデータが縦方向に印刷され、画像が切れてしまう

印刷条件の「印刷方向」の初期値が「ポートレイト」に設定されているためです。横長のデータを正しく用紙に印刷するには、印刷条件の「印刷方向」を「ランドスケープ」に設定するか、印刷オプションの「landscape」を指定してください。

また、印刷条件の「自動用紙選択」を「する」に設定するか、印刷オプションの「autopaper」を指定することでもデータに合わせた用紙方向で印刷できます。

自動用紙選択ができない

印刷条件の「自動用紙選択」を「する」に設定するか、印刷オプションの「autopaper」を指定します。

自動用紙選択で1つ大きい用紙サイズが選択される

スキャナーで作成したTIFFデータは、指定した定形サイズより若干大きく作成されることがあります。

印刷条件の「自動用紙選択」を「する」にして「用紙超過率」を設定するか、印刷オプションの「autopaper」にオプションの「超過率」を指定してください。

印刷オプションの記述例:autopaper=10%

印刷がうまくいかない

操作部に「99:ワーニング」や「P1:コマンドエラー」などが表示されているときは、エラーメッセージを印刷して対処してください。

エラーメッセージを印刷するには、機器の操作部にエラーが表示されている状態でRTIFFの「印刷条件リスト」を印刷してください。

ほかのエミュレーションに切り替えたり、プリンターの電源を切ったりするとエラーメッセージの詳細は解除されます。その場合は、印刷条件の「エラー印刷」を「する」に設定するか、印刷オプションの「errorprint」を指定して、もう一度TIFFデータを印刷してください。エラーメッセージの詳細が出力されます。

エラーメッセージについては、エラーメッセージを参照してください。

大量枚数のマルチTIFFデータが全ページ印刷できない

RTIFFが使用するメモリー領域が足りません。

印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」に設定するか、印刷オプションの「diskbuffer」を指定してください。

大きい用紙サイズで、大容量のTIFFデータ、またはCALSデータが印刷できない

RTIFFが使用するメモリー領域が足りません。

印刷条件の「データバッファ」を「ハードディスク」、または印刷オプションの「diskbuffer」を指定してください。データ量が多いため処理に時間がかかることがあります。データインランプが点滅していれば、機器にデータは届いています。そのまましばらくお待ちください。

印刷条件の「実サイズ変倍」、または印刷オプションの「tifffit」を指定すると印刷が遅い

TIFFデータ、またはCALSデータの解像度が機器の解像度と異なるため、変倍処理に時間がかかっています。

TIFFデータ、またはCALSデータと同様の解像度を印刷条件、または印刷オプションで指定してください。

TIFFデータ作成時(スキャン時)に生じる、データ端の影を除いて印刷したい

印刷条件の「右余白」「下余白」、または印刷オプションの「rightspace」「bottomspace」を指定します。

この設定は、TIFFデータを白く上書きします。データ左端、上端の影を除くことはできません。

A3よりも大きい画像データはA3に縮小印刷、A3以下の画像データは等倍印刷をしたい

印刷条件の「自動縮小」で「A3に縮小」又は印刷オプションで「autoreduce=A3」と指定します。

出力するTIFFデータの解像度が機器の解像度と異なるときは、出力するTIFFデータのサイズ検知が正しくできません。その場合は「TIFFデータが縮小(又は拡大)されて印刷される」を参照して対処してください。自動用紙選択も同時にするときは、印刷条件の「自動用紙選択」を「する」に設定するか、印刷オプションの「autopaper」も指定します。

RPCSドライバーの「集約印刷」と同様の印刷をしたい

印刷条件の「マルチカラム」「マルチロー」、または印刷オプションの「multicols」「multirows」を指定すると、「集約印刷」と類似の結果を得ることができます。

マルチTIFFデータをファイル単位で部数指定したい

印刷オプションの「qty」を指定してください。このとき「pjl=on」もあわせて指定してください。

lpr印刷で印刷オプションを指定したい

印刷オプションの使用方法は、印刷オプションを指定するを参照してください。