AirPrintを使用する前に
AirPrintとは、iOSやOS X/macOSを使用して、同一ネットワーク上にあるAirPrint対応プリンターまたは複合機で印刷、スキャン、ファクスを行う機能です。iOSでは印刷機能を、OS X/macOSでは印刷、スキャン、ファクス機能を使用できます。ドライバーやソフトウェアなどをインストールしなくても、同一ネットワーク上の有線LAN、無線LAN、またはUSB接続を使って写真や文書の印刷、スキャン、ファクス機能を使用できます。

接続機器や接続方法により使用できる機能は異なります。
使用できる機能の詳細については、リコーホームページ(https://www.ricoh.co.jp/software/utility/smartdevice/airprint/)をご覧ください。
OS X/macOSの要件
OS X/macOSから印刷するには、以下の条件が必要です。
OS X 10.7(Lion)以降
AirPrint対応プリンターまたは複合機
OS X/macOSからスキャンするには、以下の条件が必要です。
OS X 10.10.3(Yosemite)以降
AirPrint対応複合機
OS X/macOSからファクス送信をするには、以下の条件が必要です。
OS X 10.10.3 (Yosemite)以降
AirPrint対応複合機
iOSとiPadOSの要件
iOSから印刷するには、最新バージョンのiOSをインストールする必要があります。
iPad(全モデル)
iPhone(3GS以降)
iPod touch(第3世代以降)
出力機器の要件
AirPrintを使用するときは下記の設定を[有効]にしてください。これらの設定は工場出荷時には[有効]に設定されています。
AirPrint
Bonjour
IPP
AirPrintはSSL暗号化通信を行うため、機器証明書の導入が必要です。機器証明書は工場出荷時には導入済みとなっています。
AirPrintの設定と機器証明書の確認方法については、各種設定を確認するを参照してください。
ネットワーク上のパソコンからWebブラウザーを使用して、AirPrintに必要な設定を確認します。
プリンターまたは複合機に搭載されているWeb Image Monitorという機能を使用します。Web Image Monitorのログイン方法については、使用している機種のWebマニュアルを参照してください。
AirPrintの設定を確認する
Web Image Monitorにネットワーク管理者としてログインします。
[機器の管理]から[設定] をクリックします。
[ネットワーク]の[AirPrint]をクリックします。
[AirPrint]が[有効]になっていることを確認します。
[有効]になっていないときは、[有効]に設定します。[OK]をクリックします。
[ネットワーク]の[IPv4]をクリックします。
[IPP]が[有効]になっていることを確認します。
[有効]になっていないときは、[有効]に設定します。[OK]をクリックします。
[ネットワーク]の[Bonjour]をクリックします。
[Bonjour]の[IPv4]または[IPv6]のいずれかが[有効]になっていることを確認します。
[有効]になっていないときは、[有効]に設定します。[OK]をクリックします。
IPP-SSL環境設定を確認する
Web Image Monitorにネットワーク管理者としてログインします。
[機器の管理]から[設定]をクリックします。
[セキュリティー]の[機器証明書]をクリックします。
[証明書1]が以下の状態であることを確認します。
エラーメッセージが表示されたときは、使用している機種のWebマニュアルを参照してください。
「証明書状態」が「導入済み」であること
「証明書有効期限」で証明書の有効期限が切れていないこと
[OK]をクリックします。
[セキュリティー]の[SSL/TLS]をクリックします。
以下の設定をします。
「SSL/TLS」で使用するインターネットプロトコルのバージョンを[有効]にする。
「SSL/TLSバージョン」の[TLS1.2]または[TLS1.3]を[有効]にする。
[OK]をクリックします。
機能全般について
AirPrintを使用するには TLS1.2またはTLS1.3のセキュリティー設定が必要です。
AirPrintが[有効]に設定されており、SSL/TLS用の機器証明書が未導入のときは、自動的にSSL/TLS用の機器証明書(自己署名証明書)が導入されます。
SSL/TLS用の機器証明書が導入済みの状態では以下のユーティリティーと通信できなくなることがあります。
この場合には下記の3つのいずれかの方法で通信が復旧できることがあります。
Ridoc GlobalScan
3rdベンダー製品
認証局から発行された証明書を機器とユーティリティー側にそれぞれインストールする。
証明書(自己署名証明書)がすでに導入されているとき、その機器証明書を「信頼できる証明書」としてユーティリティー側にインストールする。
AirPrintを[無効]に設定した後にSSL/TLS用の機器証明書を削除する(AirPrintの設定が[無効]のとき、AirPrintは使用できません)。
[SSL/TLS通信許可設定]の初期値は[暗号文/平文]になります。[暗号文/平文]のときは、httpでアクセスするとhttpsへのリダイレクトがされなくなるため、暗号通信を使用するにはhttpsを指定する必要があります。例えば、Web Image Monitorにアクセスするとき、ブラウザーのURL入力欄へhttpsから入力する必要があります。
[SSL/TLS通信許可設定]を[暗号文/平文]にしたときは、SSL/TLS用の証明書を導入していてもリコーの提供する機器管理ソフトとは平文で通信が行われることがあります。暗号通信を使用したいときは[暗号文優先]か[暗号文のみ]に設定値を戻してください。
AirPrintが使用できないときは、サービス実施店に連絡してください。
印刷機能について
AirPrintで印刷するには、次のいずれかの設定を行います。
詳しくは、ご使用の機種のWebマニュアルをご覧ください。
プリンタージョブ認証を[簡易]に設定する。
ユーザー認証機能を無効にする。
ユーザー認証機能を有効にして、IPP認証設定の「本体のユーザー認証機能」を「使用する」に設定する。
AirPrintで印刷するときは、複数のジョブを同時には受け付けられません。前のジョブが終了してから次の印刷を行ってください。
表紙を付けて印刷したジョブを途中でキャンセルすると、本文が印刷されることがあります。
アプリケーションによっては印刷機能が使用できないことがあります。
アプリケーションやOSによっては、奇数ページ印刷したときの最終ページがモノクロにカウントされることがあります。
スキャナー機能について
[DSM以外の宛先表の利用]で[使用しない]または[利用不可]が設定されていても、AirPrintのスキャナー機能は使用できます。
[DSM以外の宛先表の利用]の設定項目は、画面の種類によって表示される箇所が異なります。
標準:[スキャナー設定]の[その他]の[WSD/DSM設定]
従来:[スキャナー初期設定]の[基本設定]タブAirPrintで文書を読み取るときは、次の設定が適用されます。画面の種類によって設定項目名が異なります。
標準:
本機の[スキャナー設定]の[送信設定]の設定は適用されません。
[圧縮設定(白黒2値)]:圧縮する
[圧縮形式設定(白黒2値)]:MMR
[圧縮設定(グレースケール/フルカラー)]:圧縮する
従来:
本機の[スキャナー初期設定]の[送信設定]タブの設定は適用されません。
[圧縮設定(白黒2値)]:圧縮する
[圧縮方式(白黒2値)]:MMR
[圧縮設定(グレースケール/フルカラー)]:圧縮する
ユーザー認証管理機能で機能の使用を制限しているときは、スキャナー機能を使用できません。
ファクス機能について
発信元名称印字は[発信元情報登録]に設定した[第1印字用名称]が使用されます。設定について詳しくは、使用している機種のWebマニュアルを参照してください。第1印字用名称以外を使用するときは、サービス実施店へ相談してください。
[発信元情報登録]の設定項目は、画面の種類によって表示される箇所が異なります。
標準:[ファクス設定]の[導入時詳細設定]
従来:[ファクス初期設定]の[導入設定]タブ
宛先にファクスで使用できない文字が入力されているときは、使用できない文字を無視して送信します。
ファクスの送信回線は外線(初期値)に設定されています。内線でファクスを使用するときは、サービス実施店へ相談してください。
送信結果は通信管理レポートで確認できます。
AirPrintのファクス機能で送信した文書内容は、機器からは確認できません。
OS X 10.8では、表紙の設定をしても表紙は送信されません。
次のときはファクス機能を使用できません。
ユーザー認証管理機能で機能の使用を制限しているとき
外部課金装置を使用してファクス機能を制限しているとき
Web Image Monitorで、「セキュリティー」の下にある[セキュリティー強化]の[宛先利用制限(ファクス)]が[する]に設定されているとき
ファクスユニットが未装着のとき
機器側でファクスを使用しているとき
機器のハードディスクが容量不足となったとき
