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BSDベースのLPD システム

システム上でスーパーユーザー(root権限)、またはそれに準ずるシステム管理者権限が必要です。

重要

  • 適用するOS 上でLPD 印刷をサポートしている

  • 本機にIPv4 アドレスが設定されており、ネットワーク上で有効なことが確認できている

  • 本機の設定におけるTCP/IP プロトコルおよびLPD プロトコルがともに有効になっている

/etc/printcap へのエントリー追加

lpr コマンドを使ってLPD 印刷ができるように、/etc/printcap を修正します。

ここでは、プリンター名、ホスト名、論理プリンター名が以下のように設定されているものとします。

プリンター名:ricoh_prn

ホスト名:printer_host

論理プリンター名:filetype=RPS

  • エントリー追加例

    ricoh_prn Ricoh Network Printer:¥

    :lp=:¥

    :rm=printer_host:¥

    :rp=filetype=RPS:¥

    :sd=/usr/spool/lpd/ricoh_prn:¥

    :lf=/var/log/ricoh-lpd-errs:¥

    :mx#0:

補足

  • 「ricoh_prn | Ricoh Network Printer:¥」のフィールドは、プリンターの識別名(プリンター名)となります。lpr コマンドから指定するプリンター名は、ここで指定する識別名となります。

  • 「ricoh_prn | Ricoh Network Printer:¥」のフィールドでは、「 | 」を使っていくつものプリンター識別名を記載することができます。

  • :lp=:¥以降のフィールドは、プリンター属性に関する記載となります。ケーパビリティの名称で表されます。

    • lp

      本機を接続する際のデバイス名となります。本機をネットワークプリンターとして使用する場合には、通常このフィールドには何も指定しません。(なお、プリンターをワークステーション上に直接接続する際には、デバイスファイル名を記載します。)

    • rm

      本機のホスト名を指定します。必要に応じて/etc/hosts ファイルにホスト名を事前に記載する必要があります。

    • rp

      論理プリンター名を指定します。本機では、印刷時のオプション指定文字列を指定します。特に必要がなければ、lp(デフォルト)を指定します。

      登録したプログラム番号の指定方法については、エミュレーションとプログラムを参照してください。

    • sd

      印刷を行う際に一時的に使用するスプールディレクトリのパス名を指定します。スプールディレクトリはネットワークプリンターごとに必要になり、/etc/printcap に記載するエントリー毎に作成しなければなりません。

    • lf

      ログを格納するファイルのフルパス名を指定します。

    • mx

      スプールディレクトリにコピー可能なファイルの最大サイズを指定します。

      通常、何も指定しないか適当な値を設定します。0 を指定すると無制限、指定しないと1024K バイトとなります。

スプールディレクトリの作成

ターミナル上でスプールディレクトリを作成します。root 権限が必要です。

(例)

# mkdir/user/spool/lpd

# cd/user/spool/lpd

# mkdir ricoh_prn

# chown daemon ricoh_prn

# chgrp daemon ricoh_prn

# chmod 770 ricoh_prn

LPD システムを再起動します(LPD システムの再起動方法については、OS ごとに方法が異なります。詳細はOS に添付のドキュメントをご確認ください)。

(例)

# lpc restart ricoh_prn

印刷動作の確認

ここまでに作成したプリンターが正しく動作するかを確認します。

Usage: lpr -P プリンター名 ファイル名[ファイル名...]

(例)

% lpr -Pricoh-prn file1

補足

  • プリンター名には、/etc/printers.conf にエントリーを追加した際のプリンター名を指定します。

  • ファイル名には、「*」や「?」のワイルドカードを使用できます。

  • 「print requests full」のメッセージが表示された場合は、印刷要求がフルで受け付けることが出来ない状態です。最大10 セッションです。