無線LANでは、LANケーブルの代わりに電波を利用して情報のやりとりを行います。無線LANの電波は、一定の範囲内であれば壁などの障害物も越えて到達するため、セキュリティーに関する設定を行っていないときは、以下のような問題が発生することがあります。
個人情報の漏洩
ID、パスワード、クレジットカードの番号やメールの内容などが、第三者に盗み見られる。
ネットワークへの不正侵入
ウイルスなどによってデータやシステムを破壊・改ざんされる。
特定の人物になりすまして不正な情報を流される。
機密情報が持ち出される。
これらの問題が発生する可能性を少なくするためには、本機や無線LANアクセスポイントなどの無線LAN製品に搭載されている機能を確認し、セキュリティーに関する設定を行うことをお勧めします。
ネットワークの電波状態が悪いとき
電波状態が悪いと、接続が途切れたり、接続できなくなったりします。本機の「電波状態」とアクセスポイントの電波状態を確認し、電波状態が悪いときは、次の点に注意して対処してください。
本機とアクセスポイントを近づける。
アクセスポイントと本機の間の見通しをよくする。
アクセスポイントや本機の近くから電子レンジなど電波の発する機器を遠ざける。
TCP/IPプロトコル(IPv4/IPv6について)
IPアドレスとはTCP/IPネットワーク上で機器を判別するための、重複しない特定の番号(アドレス)です。
その中でIPv4というプロトコルに基づく32ビットのアドレス空間を「IPv4」(xxx.xxx.xxx.xxxの形で表される)、IPv6というプロトコルに基づくアドレス空間を「IPv6」(xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxxの形で表される)といいます。
本機では「IPv6」の工場出荷時の設定は「無効」になっています。IPv6環境で使用するときは、本体パネルで「IPv6」の設定を「有効」にしてください。その場合でもIPv4は使用できます。
IPv6環境では、本体の電源を入れたときにネットワークケーブルが本体に接続されていれば、自動で本体にローカルのアドレスが設定されます。これを「リンクローカルアドレス」と呼び、IPv4環境でのAutonetに相当します。
アクセスポイントの電波状態は、使用しているアクセスポイントの使用説明書を参照して確認してください。
WEPキー、WPA、IEEE 802.1Xなど、無線LANのセキュリティーに関する設定については、『セキュリティーガイド』を参照してください。