使用説明書RICOH Pro C5310S/C5300S

ダイナミックDNS 機能を使用する

ダイナミックDNS とは、DNS サーバーが管理しているレコード(A レコード、AAAA レコード、CNAME およびPTR レコード)を動的に更新(登録・削除)する機能です。本機が接続されているネットワーク環境にDNS サーバーがあり、本機がDNS クライアントであるとき、ダイナミックDNS 機能によって動的にレコードを更新できます。

ダイナミックDNS機能は、telnetでdns コマンドを使用して設定します。

更新処理

本機のIP アドレスが静的かDHCP から取得しているかによって、更新処理の動作が異なります。

ダイナミックDNS 機能を使用しないとき、本機のIP アドレスが変更されると、DNS サーバーで管理しているレコードを手動で更新が必要です。

本機でレコードの更新を実行するときは、DNS サーバーの設定が次のどちらかになっている必要があります。

  • セキュリティー設定がされていない

  • セキュリティー設定で、更新を許可するクライアント(本機)をIP で指定している

静的IPv4 設定のとき

IPv4 アドレス、ホスト名が変更されたときは、本機がA レコード、およびPTR レコードを更新します。

また、A レコードを登録するときに、CNAME も登録します。登録できるCNAME は次のとおりです。

  • イーサネット、IEEE 802.11 a/b/g/n のとき

    PRNXXXXXX(PRNXXXXXX はMAC アドレスの下位3 バイトの16 進数)

    ただし、ホスト名がCNAME と同じ(PRNXXXXXX)ときは、CNAME は登録されません。

DHCPv4 設定のとき

DHCPv4 サーバーが本機の代理でレコードを更新します。次のどちらかになります。

  • 本機がDHCPv4 サーバーからIPv4 アドレスを取得するとき、DHCPv4 サーバーがA レコードとPTR レコードを更新

  • 本機がDHCPv4 サーバーからIPv4 アドレスを取得するとき、本機がA レコードを更新し、DHCPv4 サーバーがPTR レコードを更新

A レコードを登録するときに、CNAME も登録します。登録できるCNAME は次のとおりです。

  • イーサネット、IEEE 802.11 a/b/g/n のとき

    PRNXXXXXX(PRNXXXXXX はMAC アドレスの下位3 バイトの16 進数)

IPv6 設定

本機がAAAA レコードおよびPTR レコードを更新します。

また、AAAA レコードを更新するときに、CNAME も登録します。

ステートレスアドレスが新たに設定されたときは、DNS サーバーに追加登録されます。

補足

  • メッセージ認証を使用した動的更新(TSIG、SIG(0))はサポートしていません。

動作対象のDNS サーバー

静的IPv4 設定のとき

  • Windows Serverに標準添付のMicrosoft DNS サーバー

  • BIND8.2.3 以降

DHCPv4 設定の場合で本機がA レコードを更新するとき

  • Windows Serverに標準添付のMicrosoft DNS サーバー

  • BIND8.2.3 以降

DHCPv4 設定の場合で、DHCPv4 サーバーがレコードを更新するとき

  • Windows Serverに標準添付のMicrosoft DNS サーバー

  • BIND8.2.3 以降

IPv6 設定のとき

  • Windows Serverに標準添付のMicrosoft DNS サーバー

  • BIND9.2.3 以降

動作対象のDHCPv4 サーバー

本機の代理でA レコード、およびPTR レコードを更新できるDHCPv4 サーバーは次のとおりです。

  • Windows Serverに標準添付のMicrosoft DHCPv4 サーバー

  • ISC DHCP 3.0 以降