ヘッダーを読み飛ばします。
 

印刷できるCALSファイル

RTIFFエミュレーションで印刷できるCALSファイルは、CALS Rastar(Type1)形式のビットマップイメージデータです。以下のような制約があります。

ヘッダー(CALSファイル)

CALSデータは、その先頭に以下の条件を満たすヘッダーブロックを含めます。

  • ヘッダーブロック内には、その先頭に11個のヘッダーレコードを記述すること。 また、ヘッダーレコードを記述する順番は、データ構造の図に示すとおりであること。

    データ構造のイメージイラスト

  • ヘッダーブロックのサイズは、2048バイトの固定長であること。

  • ヘッダーレコードのサイズは、128バイトの固定長であること。

  • ヘッダーレコード内は、レコードIDで始まり、2文字分のセパレーター ":"(コロン(0x3a)とスペースコード(0x20))を挟んで設定値を記述すること。また、これらはすべてASCII文字列で記述すること。

  • 記述すべき有効な情報を持たないヘッダーレコードについては、設定値として"NONE"を記述すること。

  • ヘッダーレコードやヘッダーブロックの領域を埋めるためのパディングバイトには、スペースコード(0x20)を使用すること。

補足

  • 処理できるCALSファイルは以下の仕様書に記載されるデータファイル形式とラスター図形表現の仕様に準拠したものです。

    • 『MIL-STD-1840A』(米国国防総省発行、22‐December‐1987)

    • 『MIL-R-28002B』翻訳版(翻訳版発行/(財)日本規格協会)(原文発行/米国国防総省発行、30-September-1993)

  • RTIFFエミュレーションでは、レコードID"srcdocid"のうち"srcdocid"(8byte)をCALS Rasterデータとして識別するためのキーワードとして使用します。

  • レコードID"rtype"の設定値には、ラスターデータのタイプを指定し、"1"だけ指定できます。

  • レコードID"rorient"の設定値には、ラスター図形の向きを指定します。ラスター図形の画素進行方向、行進行方向の順で指定します。RTIFFエミュレーションでは、以下の画像の向きだけ処理できます。

    データ構造のイメージイラスト

  • レコードID"rpelcnt"の設定値には、ラスター画像の画素総数を主走査、副走査の順で指定します。

  • レコードID"rdensty"の設定値には、ラスター画像の画素密度を指定します。

  • RTIFFエミュレーションでは、レコードID"rtype"、"rpelcnt"の指定がないときや設定値が適切でないとき(設定値が "NONE" の場合も含む)、致命的エラーを発生させて処理を中断します。

  • RTIFFエミュレーションでは、レコードID "rorient"、"rdensty"の指定がないときや設定値が適切でないとき(設定値が "NONE" の場合も含む)、警告エラーを発生させて処理を継続します。

  • RTIFFエミュレーションでは、レコードIDが "srcdocid"、"dstdocid"、"txtfilid"、"figid"、"srcgph"、"doccls"、"notes"のヘッダーレコードは印刷処理に使用することなく、単純に無視します。

ビットマップイメージ(CALSファイル)

ビットマップデータは、以下の形式でヘッダーブロック直後(2048byte目)から記述します。

  • ITU-T勧告T.6(グループ4ファクシミリ)符号化方式で圧縮されたモノクロのラスターデータであること。

  • この圧縮方式は、MMR(Modified Modified Read)圧縮方式と同じです。