使用説明書RICOH IP 6530

機器のデータを暗号化する

注意

  • SDカード、USBメモリーは、子供の手に触れないようにしてください。もし子供が誤ってSDカード、USBメモリーを飲み込んだときは、直ちに医師の診断を受けてください。

本機に保存されるアドレス帳、認証情報、蓄積文書などのデータを暗号化して、本体搭載メモリーやハードディスクが物理的に取り出されたときの情報の漏えいを防止します。

暗号化を有効にすると、それ以降に本機に保存されるデータはすべて暗号化されます。

また既存のデータは暗号化して残すか、消去するかを選択できます。

暗号化のアルゴリズムはAES-256です。

暗号化の対象となるデータ

電源を切ってもデータを保持する本機搭載メモリー、またはハードディスクに蓄積される次のデータが暗号化されます。

  • アドレス帳

  • ユーザー認証データ

  • 一時保存されている文書データ

  • ログ

  • ネットワークI/F 設定情報

  • 機器設定情報

暗号化設定の種類

既存のデータを暗号化して残すか、消去(初期化)するかを選択します。残すデータが多いと暗号化設定の完了に時間がかかります。

NVRAMのデータは消去(初期化)されません。

設定

暗号化して残すデータ

初期化するデータ

所要時間の目安

[ファイルシステムデータのみ]

  • アドレス帳

  • 登録したフォント

  • ジョブログ/アクセスログ

  • スプールされたジョブ

  • SC819発生時の自動保存ログ

  • 蓄積文書(ドキュメントボックス蓄積文書、機密印刷/試し印刷/保存印刷/保留印刷関連)

  • 登録したデータ(スタンプ、フォーム)

1時間30分

[全データ]

全データ:

[ファイルシステムデータのみ]で暗号化して残すデータと、初期化するデータの両方

なし

3時間

[全データ初期化]

なし

全データ:

[ファイルシステムデータのみ]で暗号化して残すデータと、初期化するデータの両方

数分

暗号化設定を有効にするときの注意事項

  • [全データ初期化][ファイルシステムデータのみ][全データ]のどれを選択しても、機器の初期設定は初期化されません。

データの復元

  • 機器の入れ替え時などに既存のデータを引き継ぐときは、暗号化されたデータの復元が必要です。データの引き継ぎはサービス実施店に依頼してください。

  • データの復元には、暗号化設定時に生成される暗号鍵を使用します。

  • 暗号鍵は紙に印刷するか、SDカードに保存するかを選択できます。

  • 暗号鍵はあとから変更できます。

暗号化設定を有効にする

重要

  • 暗号化設定の実行時は本機の操作はできません。

  • 暗号化設定を一度実行すると、途中で中止できません。また、暗号化設定の実行中に電源が切られないよう必ず確認をしてください。実行中に電源が切られるとハードディスクが破損しすべてのデータが使用できなくなります。

  • 暗号鍵は、障害時のデータリカバリーなどに必要です。出力されるバックアップ用データ暗号鍵は大切に保管してください。

  • 暗号化の設定は、操作部での設定手順を完了し、電源を一度切ってから再び入れて本機が再起動されたあとに有効になります。メモリー全消去機能と暗号化機能を同時に設定していると、メモリー全消去機能が実行されたあと、電源を切ってから再び入れた段階で暗号化が開始されます。

  • メモリー全消去機能と暗号化機能を同時に設定すると、未暗号化状態から暗号化するのと合わせて、メモリー全消去で乱数方式の3回書き込みを選択したときは、両機能が完了するまでに最大約6時間45分かかります。また、暗号化済み状態から再暗号化するときも、両機能が完了するまでに同じ時間がかかります。

  • [全データ初期化]を選択して暗号化を設定すると、再起動後の時間が短くなりますが、すべてのデータが初期化されます。また、再起動後に暗号化が実行されている途中で再度電源を切ったときにもすべてのデータが初期化されます。アドレス帳など、重要なデータは暗号化の前にバックアップを取っておくことをお勧めします。

  • 暗号鍵の更新が正常に終了しなかったときは、印刷された暗号鍵は無効です。

1操作部から機器管理者としてログインします。

管理者のログイン方法

2ホーム画面で[設定]を押します。

本体画面のイラスト

3設定画面で[システム設定]を押します。

本体画面のイラスト

4[管理者向け設定][文書管理][機器データ暗号化設定]と押します。

5[暗号化]を押します。

  • すでに暗号化したデータがあるときは、暗号化の解除や暗号鍵の更新、バックアップができます。

    本体画面のイラスト
    • 機器データ暗号鍵更新:暗号化をやり直し、新たな暗号鍵を作成します。

    • 暗号化解除:暗号化を解除します。

    • 機器データ暗号鍵バックアップ:暗号鍵をバックアップします。暗号化の設定は変更されません。手順7に進みます。

6暗号化する対象を[全データ][ファイルシステムデータのみ][全データ初期化]から選択します。

どれを選択しても本機の設定は初期化されません。

7暗号鍵の保存先を選択します。

  • SDカードに保存:暗号鍵をSDカードに保存します。メディアスロットにSDカードを挿入し、[SDカードに保存][実行]と押します。

    SDカードを取り付けるイメージイラスト
  • 紙に印刷:暗号鍵を紙に印刷します。[紙に印刷][印刷]と押します。

8[実行]を押します。

9確認画面が表示されたら[確認]を押します。

10[ホーム]本体画面のイラスト)を押し、ログアウトします。

管理者のログアウト方法

11本機の電源を切り、再度、電源を入れます。

本機の電源を入れると、メモリー変換が実行されます。「メモリー変換を完了しました。電源を切ってください。」のメッセージが表示されるまで待ってください。

メッセージが表示されたら再度本機の電源を切ってください。

『使用説明書』「電源の入れかた、切りかた」