プリンタージョブ認証
プリンタージョブ認証とは、プリンターのジョブにユーザー認証をする機能です。
ユーザー認証に対応しているプリンタードライバーはRPCS、RPDL、PCL、RP-GL/2、PostScript 3です。PostScript 3はユーザーコード認証だけ対応しています。
使用できるプリンタージョブの認証レベルは以下のとおりです。セキュリティー強度は「すべて」が最も高く、続いて「簡易(限定)」、「簡易」の順です。
[すべて]
すべてのプリンタージョブとリモートからの設定に認証チェックをするときに選択します。
ユーザー認証に対応していないプリンタードライバーまたは装置からは印刷できません。
認証機能に対応していない環境からも印刷するときは、[簡易(限定)]または[簡易]を選択してください。
[簡易(限定)]
範囲を限定して[簡易]のプリンタージョブ認証をするときに選択します。
設定した範囲内は認証機能に対応していなくても印刷できます。それ以外は認証機能への対応が必要です。
[簡易]の範囲をUSB接続とユーザーのIPv4アドレスで設定できます。IPv6アドレスの範囲は、ネットワーク上のパソコンからWebブラウザーを使用して設定できます。(本機に搭載されているWeb Image Monitorという機能を利用します。)
[簡易]
印刷を指示するプリンタードライバーか装置が特定できないときや、プリンターの印刷に認証を必要としないときに選択します。
ユーザー認証に対応していないプリンタードライバーからのジョブや認証情報がないリモート設定は、認証チェックをしないで処理します。
ユーザー認証に対応したプリンタードライバーからのジョブと認証情報があるリモート設定に認証チェックをします。
ユーザー認証をしなくても印刷できるため、想定外のユーザーから不正に使用されることがあるので注意してください。
プリンタージョブの種類
プリンタージョブ認証のレベルとプリンタージョブの種類の組み合わせによっては、正しく印刷されないことがあります。使用している環境に合わせて設定してください。
ユーザー認証を設定していないときは、すべての種類のプリンタージョブで印刷できます。
プリンタージョブの種類
本機用のRPCS、RPDL、PCL 6、RP-GL/2プリンタードライバーの設定で、「ユーザー認証」をチェックしたとき
機種共通のプリンタードライバーの設定で、「ユーザー認証」をチェックし、さらに「暗号化する」をチェックしたとき
機種共通のプリンタードライバーの設定で、「ユーザー認証」をチェックしたとき
本機用のRPCS、RPDL、PCL 6、RP-GL/2プリンタードライバーまたは、機種共通のプリンタードライバーの設定で、「ユーザー認証」をチェックしないとき
PostScript 3プリンタードライバーでユーザーコードを入力したとき
他機種のユーザー認証に対応していないRPCSプリンタードライバーから、本機で代行印刷をしたときも同様です。
PostScript 3プリンタードライバーでユーザーコードを入力しないとき
他機種のユーザー認証に対応していないRPCSプリンタードライバーから、本機で代行印刷をしたときも同様です。
RTIFFなどのプリンタードライバーを使用しないプリンタージョブ、PDFをLPR印刷したとき
PDFをftp印刷したとき
ftpでログインしたユーザーIDとパスワードで個人認証されます。ただし、ユーザーIDとパスワードは暗号化されません。
Ridoc Desk NavigatorからRTIFFダイレクトプリントで印刷する場合に、認証をしないとき
Ridoc Desk NavigatorからRTIFFダイレクトプリントで印刷する場合に、認証をするとき
認証にはユーザー名・パスワード・暗号鍵の3つが必須です。
組み合わせ一覧
プリンタージョブ認証: ドライバー暗号鍵:暗号強度設定 | 簡易: 簡易暗号 | 簡易: DES | 簡易: AES | すべて: 簡易暗号 | すべて: DES | すべて: AES |
|---|---|---|---|---|---|---|
プリンタージョブの種類1 | C*1 | C*1 | C*1 | C*1 | C*1 | C*1 |
プリンタージョブの種類2 | C*1 | C*1 | X*1 | C*1 | C*1 | X*1 |
プリンタージョブの種類3 | B | X*1 | X*1 | B | X*1 | X*1 |
プリンタージョブの種類4 | X | X | X | X | X | X |
プリンタージョブの種類5 | A | A | A | B | B | B |
プリンタージョブの種類6 | A | A | A | X | X | X |
プリンタージョブの種類7 | A | A | A | X | X | X |
プリンタージョブの種類8 | B | B | B | B | B | B |
プリンタージョブの種類9 | A | A | A | X | X | X |
プリンタージョブの種類10 | C*1 | C*1 | C*1 | C*1 | C*1 | C*1 |
*1 ユーザーコード認証時はBになります。
A:ユーザー認証に関係なく印刷できます。
B:ユーザー認証が通れば印刷できます。ユーザー認証が通らなければ印刷できません。ジョブがリセットされます。
C:ユーザー認証が通り、プリンタードライバーと本機の[ドライバー暗号鍵]が一致すれば印刷できます。一致しなければ、ジョブがリセットされます。
×:ユーザー認証に関係なく印刷できません。ジョブがリセットされます。
authfreeコマンド
プリンタージョブ認証で[簡易(限定)]を選択しているとき、telnetのauthfree コマンドでプリンタージョブ認証から除外する対象を設定できます。
telnetにログインするときのログインユーザー名とログインパスワードは管理者へ問い合わせてください。
現在の設定の表示
msh> authfree
プリンタージョブ認証が[簡易(限定)]に設定されているときに表示できます。
IPv4アドレスの設定
msh> authfree "対象ID" range "始点アドレス" "終点アドレス"
IPv6アドレスのレンジでの設定
msh> authfree "対象ID" range6 "始点アドレス" "終点アドレス"
IPv6アドレスのマスクでの設定
msh> authfree "対象ID" mask6 "基準アドレス" "マスク長"
USBの設定
msh> authfree usb {on|off}
USB接続をプリンタージョブ認証から除外するときに「on」にします。工場出荷時の設定は「off」です。
設定を工場出荷値に戻す
msh> authfree flush

IPv4とIPv6の対象IDは、それぞれ1~5の5件が設定できます。
