使用説明書RICOH Auto Color Adjuster

色見本合わせとは

印刷された色見本を読み込んで、プロファイルを作成します。作成されたプロファイルをCMYK入力(ソース)プロファイルとしてDFEに登録し、使用します。

作成したプロファイルを使用して印刷することで、色見本の色味に近づけた印刷ができます。

色見本合わせの流れ

色見本と、原稿データ(PDF)の試し刷りを本機で読み取って、「色見本合わせ」で色合わせをします。色合わせの結果から作成されるプロファイル(ICCプロファイル)を使用して、色見本に近い色で印刷できます。

  1. 原稿データと色見本を用意します。

  2. 原稿データを印刷します(印刷した原稿)。

    色見本合わせのイメージイラスト
  3. 「色見本合わせ」を起動し、原稿データを表示します。

    色見本合わせのイメージイラスト
  4. 色見本を本機にセットし、「色見本合わせ」から読み取ります。

  5. 手順2で印刷した原稿を本機にセットし、「色見本合わせ」から読み取ります。

    色見本合わせのイメージイラスト
  6. 「色見本合わせ」で色合わせを実行し、プロファイルを保存します。

  7. DFEにプロファイルを登録し、プロファイルを使用して原稿データを印刷します。

    色見本合わせのイメージイラスト

    色見本に色を合わせて印刷されます。

色見本合わせの画面の見かた

パソコンで[色見本合わせ]をクリックし、「色見本合わせ」画面を表示します。画面の左の項目から順に操作すると、印刷時に使用するプロファイルを作成できます。

アプリケーション画面のイラスト 説明番号つき
  1. 原稿データ

    原稿データ(PDF)をパソコンで読み込み、画像を表示します。

    • [ファイル選択]:原稿データを選択します。

    • [領域選択]:色見本や印刷した原稿と位置を合わせるため、画像の向きと領域を指定します。

    • アイコン][アイコン]:ページを指定します。

  2. 色見本

    本機で色見本を読み込み、画像を表示します。

    • 用紙サイズ選択、「副走査長さ:」:本機にセットした色見本の用紙サイズを選択します。[不定形]を選択したときは、「副走査長さ:」に副走査方向の用紙の長さを210~487.7 mm(8.3~19.2 インチ)の範囲で入力します。

      色見本合わせのイメージイラスト
    • [読み込み]:色見本を読み込みます。

    • [領域選択]:原稿データ(PDF)と位置を合わせるため、画像の向きと領域を指定します。

    • [削除]:読み込んだ画像を削除します。

  3. 色合わせ前

    印刷した原稿を本機で読み込み、画像を表示します。

    • [読み込み]:印刷した原稿を読み込みます。

    • [領域選択]:原稿データ(PDF)と位置を合わせるため、画像の向きと領域を指定します。

    • [削除]:読み込んだ画像を削除します。

  4. 色合わせ後の再現印刷

    色合わせを実行します。色合わせが終わると、シミュレート画像が表示されます。

    • [色合わせ実行]:「色見本」への色合わせを開始します。

    • CMYKソース、CMYKレンダリング:原稿データを印刷したときに設定したソースプロファイルとレンダリングインテントを指定します。

  5. [色差マップ表示]

    色差を視覚的に確認します。「色合わせ前」に色合わせ前の色差マップを、「色合わせ後の再現印刷」に色合わせ後の色差マップ(シミュレート)を表示します。色差マップは明るい個所ほど色差が大きいことを表します。色差は紙の色と端部を除いて算出します。

  6. 色差平均値

    色合わせ後に、色合わせ前の色差平均値と色合わせ後の色差平均値(シミュレート)が表示されます。色差平均値は画素単位の色差を画像全体で平均して算出します。

  7. [保存]

    色合わせ後に作成されるプロファイルを保存します。

色見本合わせで使用できる原稿データ

「色見本合わせ」は以下のすべての条件に一致する原稿データを使用できます。

  • 「原稿データ」を印刷するプリンターが対応しているデータ

  • CMYK(特色やRGBを含むデータは非対応)

  • 以下の、いずれかのバージョンのPDF

    • PDF1.3(Acrobat 4.x)~PDF1.6(Acrobat 7.x)

    • PDF1.7、Adobe Extension Level 3(Acrobat 9.x)

    • PDF1.7、Adobe Extension Level 8(Acrobat X)

    • PDF/X-1a

    • PDF/X-3

    • PDF/X-4

  • フォントが埋め込まれているPDF

上記に一致していても、以下のような画像のときは色合わせに失敗することがあります。

  • 画像全面がベタ塗りや、グラデーションのようなエッジなどの構造のない絵柄のとき

    原稿のイメージイラスト
  • 線対称や回転対称の絵柄のとき

    原稿のイメージイラスト
  • 繰り返し同じ画像が面付けされているとき

  • 文字や線画が多いとき

  • 特定の色系統の配色が多いなど、極端な配色のとき

  • 全体が細かい模様のとき

補足

  • グレースケール画像やDeviceN画像は使用できません。

  • カラーチャートを使用した色見本合わせをするときは、カラーチャートを構成するカラーパッチ以外の領域も色合わせの対象になります。

  • 色見本合わせで使用できる「原稿データ」を使用していても、以下のときは色合わせに失敗することがあります。

    • 「原稿データ」を印刷するプリンターの色再現範囲が小さいとき

    • 「原稿データ」と印刷するプリンターのインク色数が異なるとき(たとえば、色見本が4色インクで印刷されていて、「原稿データ」を印刷するプリンターが7色インクのとき)

    • 色見本の用紙と、「原稿データ」を印刷するプリンターにセットした用紙の色が大きく異なるとき